講義について
2018年度担当科目
- 微分積分学I (理工学部1年生向け, 一変数・多変数関数の微分)
- 線形代数学II (理工学部1年生向け, ベクトル空間・固有値と固有ベクトル・対角化)
- 学びのリテラシー2: 無限と極限の数理 (1年生向け, ε-δ論法による微分積分学再考)
- 関数解析学特論I (大学院理工学府院生向け)
講義プリント: 第1回/第2回
講義ノート等, 追加情報は随時上に付記していきます.
講義に関する諸注意
1. 教科書について
基本的に指定された教科書に沿って講義を行っていますが,
講義中に必ず
手元に指定教科書とは別の教科書を1冊おいておくとよい
という話をさせてもらっています.
教科書の選び方について,
概ね世の中の教科書は以下の4種類のどれかに分類されます.
- 辞書...分厚くてハードカバー. 証明ばっかりで難しい.
何でも書いてあるが, 余りに厚すぎて最初から読む気になれない.
→解らないことがあったら辞書的に引く本.
- 教科書...比較的薄く, ソフトカバー物が増える. 安い.
全体をきちんと網羅するが, 証明ばかりでなく例題や演習もバランス良く配置される.
厚さと定理・証明vs例題・演習の比率によってさらに
数学科向けと数学科以外の学生向け
に細分される.
→まさに最初から読むための本.
最初は薄めの本から, きっちり中身を読み込み, 最後まで読み切ることを目標に.
- 演習書...タイトルに「演習」と銘打ってある本.
定義・定理・証明はポイントを押さえる程度で, 紙面のほとんどが
例題とその解説, 演習に割かれる本.
→教科書の演習で物足りなさを感じたら演習書を開いて勉強する.
- 専門書...タイトルに教科書の章のタイトルや定理の名前が含まれる本.
一つのことを全力で掘り下げるので, 教科書より遙かに難しいことが多い.
→手を出すときは心して読んで下さい.
そのかわり, 専門書が読めたなら, 大学で学ぶ事に彩りが出るでしょう.
各講義においてどの教科書が分類に当てはまるかという話は講義中に紹介します.
(か, もしくはシラバスと上の判定条件をもとに探してみて下さい.)
が, 何より大切なのは手にとってパラパラと捲ったときに
「あ, これ解りやすい」と感じる, 皆様自身の感覚です.
2. レポートについて
近年, 大学では様々なアプローチで「レポートの書き方」なる
講義が行われておりますが,
レポートや答案の書き方というのは本来特別なことではありません.
レポートは他人が読んで解るように書くのが基本であり全てです.
レポートの書き方は平素から気を遣うことでも向上できます.
加えて
大切な事がもう一つあります.
「他人」には「一週間後の自分」もいます.
私だって自分のノートを1週間置いたらスラスラ読めるか,
正直確信はありません.
一週間後自分が読んで困らないように, 答案を書きましょう. (あ, これはノートもか.)
以下細かい話になりますが, レポートの提出時には以下のことを気をつけて下さい.
- いきなり解答を始めるのではなく, しっかりと復習してから解答にあたる.
たいていのレポートは1週間以上時間の猶予と行動の自由があります. それはすなわち,
「何を調べても良いからきちんと正解を持ってきなさい」
という意味です.
そのためにもまずはきちんと問題を読み, 何をすれば(調べれば)良いか把握しましょう.
「問題が何を言っているのか解らない」なら, それぞれの単語をきちんと調べることから始めて下さい.
- 文字は丁寧に書き、読みやすく配置する。
時間があれば他の紙に一度下書きをすると良いと思います.
- 提出の様式はきちんと指定されたものを使用し, 提出まで丁寧に扱いましょう.
人に読んでもらう物であることを忘れずに.
- 提出する前に内容を再び確認するとなお良いです.
オーソドックスなところで「確率」を「確立」と書いたり,
問題文に「固有値」と書いてあるのに解答で「個有値」と書いたりしていないか,
そういったことだけでも確認すると良いです.
また, 自分の書いた解答を読んでみて, 日本語として変でないかチェックすると良いです.
- 分からなかったときは, 「解こうと思って何をしたか」をまとめて見ると良いです.
その中から躓いたところを並べて, 一つ一つ解決していきましょう.
「時間が掛かりますね」?
一週間(以上)の時間があることを忘れずに.
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